柄杓で湯(水)を汲む場合、大切なことは
- 音を立てない
- 水をこぼさない
の2点です。
それでは綺麗な汲み方、そして、水とお湯の汲み方の違いを見ていきますね。
湯(水)の汲み方のコツ
音を立てないコツ
柄杓で湯(水)を汲む時に、音を立てないことが大切です。
釜(水指)から汲もうと思って柄杓を入れたら、ボコボコと空気の音がした・・・なんてことはありませんか?
下記のように、柄杓の合をふせた状態、または完全に上を向けた状態で湯(水)に入れると、空気の音がしてしまいますよね。
音を立てないようにするためには、柄杓を斜めに傾けるようにして、スッと湯(水)に入れていきましょう。
こうすると、柄杓にゆっくり湯(水)が入るため、ボコボコ!という音は立ちません。
こぼさないコツ
もう1点気を付けたいのが、湯(水)をボタボタこぼさないということ。
まず湯(水)の汲み方にコツがありまして、湯(水)の中で柄杓の合をくるりと返し、水面まで上がってきた時に、水面スレスレで一瞬止まると、水滴がうまく切れ、柄杓の底からボタボタ垂れることが少なくなります。
そして水を入れる場合は、柄杓の中心を動かさないように心がけましょう。
柄杓が釜の真上、合1つ分の高さに来るようにし、左右にも上下にも動かさないように入れると、釜の口からこぼれることはありません。
柄杓の合が釜の口に納まっている限り、外にはこぼれませんのでね。
合を返していくうちに、だいたい右に寄ってしまいがち(水が落ちる地点を中心に持ってこようとしてしまう)なので、中心を動かさないことが大切です。
湯と水の汲み方の違い
もう1つ。
微妙ですが、大切な違いをご紹介しますね。
それは、湯と水では汲む位置が違うという点です。
湯の汲み方
湯は底から汲みます。
柄杓の合が釜の底に着くまで入れ、底付近のお湯を汲み上げましょう。
昔は井戸水などを使っていて、汚れや垢、ゴミが多少あり、それらの汚れが熱による対流で上部に上がってきているため、底のきれいな湯を使うというわけです。
水の汲み方
水は中ほどを汲みます。
柄杓の合が浸かるくらいまで入れ、水指中央付近の水を汲み上げましょう。
これは水の重い汚れは下に沈み、軽い汚れは上に浮かんでくるため、中ほどのきれいな水を使うというわけです。
柄杓の汲み方のコツ・湯と水の違いのまとめ
- 斜めに入れる
- 合の中心を決める
- お湯は底から水は中ほど
風炉であろうが炉であろうが、茶道において柄杓の扱いはとても大切です。
音を立てない、こぼさない。
小さいことですが、綺麗なお点前のために、ポイントを抑えてやってみてくださいね。
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