濃茶点前のお菓子(主菓子)は、縁高(ふちだか)という菓子器に入れて出されます。
縁高へのお菓子の入れ方、お客への出し方、そして取り方にも作法がありますので、詳しく見ていきますね。
縁高とは?
縁高(読み方:ふちだか)は、重箱の形をしており、濃茶点前で用いられる主菓子器です。
縁高のお菓子の入れ方・黒文字の置き方
1段に1つずつお菓子を入れ、5段(5重)で用意するのが正式ですが、お客の数によって減らしてもOK。
蓋の上に人数分の黒文字を置いて準備します。
黒文字の置き方ですが、正客以外の黒文字を手前から順に並べ、正客の黒文字を斜めに置きます。
亭主は正面を相手に向けて持ち出し、正客の正面置いたら、ひと膝避けて下がります。
茶道口に座り、迎え付けの挨拶をし、襖を閉めます。
縁高に限りませんが、裏千家茶道の場合、木目は横になるようにしておきましょう。
また、縁高の正面は継ぎ目の反対側です。
縁高の扱い方(菓子の取り方)
亭主が下がり、襖が閉められたら、正客から順に菓子を取っていきます。
1.次客に「お先に」の挨拶をし、両手で横を持って全体を持ち上げ、一瞬止まって押しいただきます。
2.最下段以外をすべて持ち、右斜め上にずらしてすき間を開けます。
3.左手を添えて自分の黒文字を取り、開いたすき間に入れます。
4.そのまま、最下段以外を次客に送ります。
5.懐紙を出して縁内正面に置きます。
6.左手を縁高に添え、黒文字で菓子を取り、懐紙で先を清めて縁高に戻します。
7.空になった自分の菓子器を次客に送ります。
8.次客も同様にして菓子を取ります。
9.自分の縁高を左によけ、正客の縁高を正面に置いて、自分のを重ね、次に送ります。
10.末客は蓋を左に置き、同様にして菓子を取り、蓋をします。
11.末客も自分の縁高を左によけます。
12.送られてきた縁高を正面(縁外)に置き、自分の縁高を上に重ねます。
13.お菓子を左膝横に下げます。
14.縁高の右上角→左下角を持って90度回し、再び右上角→左下角を持って90度回します。
15.茶道口に縁高を返します。まず右足で立って、左で詰まり、右足で座っていた畳から出ます。踏みかえ畳には左足で入って座ります。
16.茶道口の左側に縁高を置きます。
16.右足で立って踏みかえ畳からは右足で出、自席には左足で入って座ります。
17.正客に挨拶をし、
末客(行)「お待たせいたしました」
正客(行)「ご一緒にいただきましょう」
みんなでお菓子をいただきます。
縁高の扱い方のまとめ
- 菓子の入れ方、黒文字の置き方に気を付ける
- 正面がどこかを確かめる
- 下から取り、上に重ねる
菓子鉢や菓子皿と違い、縁高は基本的には1つずつお菓子を入れます。
下から正客・次客の順で、1番上が末客のお菓子です。
最後は出された順で重ねることになりますので、下から取って、上に重ねます。送り方や重ね方にも気を付けましょう。
\大好き抹茶スイーツ/
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