ミッチとしずばぁばのお茶談義

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初心者向け茶道ブログ(裏千家茶道)です。

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葉蓋(はぶた)点前/裏千家茶道 夏のお点前

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

ミッチ
洗い茶巾』の他に、夏のお点前ってあるの?
 

 

もちろんあるわよ。では今回は夏に行う『葉蓋点前』についてお稽古していきましょう。
 
しずばぁば

 

裏千家茶道、夏のお点前には以前お稽古した「洗い茶巾」の他に「葉蓋」というお点前があります。

 

11代玄々斎が考案した涼を楽しむ薄茶点前で、水指の蓋の代わりに葉を使うのが特徴。

 

では、詳しく見ていきますね。

 

 

葉蓋の葉の種類

 

葉蓋点前は、七夕のお茶会で、玄々斎が末廣籠の花入の受け筒に梶の葉で蓋をし、水指として使用したのが始まり。

 

葉蓋(はぶた)点前に使われる葉は、大きめのものでニオイや毒・汁の出ないもの、梶・桐・里芋の葉・蓮・蕗などが一般的です。

 

 

ミッチ
お稽古だったらあるものを使えばOK!でも毒やニオイ、汁が出るのはやめておこうね。
 

 

葉蓋点前の水指

 

本来、葉蓋点前に使われる水指は、黒塗りの桧の曲物(まげもの)に切箔を散らした末廣籠の受け筒です。

 

 

>>>楽天市場にはこんな葉蓋水指があります

 

>>>Amazonにはこんな葉蓋水指があります

 

 

なければなんでもOK。

 

特にこだわらなくても大丈夫。葉が乗るよう、口が大きくない水指を使ってくださいね。
 
しずばぁば

 

葉の両面をよく濡らし、水指の上に置いて準備しておきましょう。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

 

ミッチ
うん!ぎりぎり乗ってる!笑
 

 

葉蓋点前の手順

 

葉蓋点前のお道具や水屋仕事、流れは平点前と同じです。

 

薄茶の平点前(風炉)を参考にしてくださいね。

 

 

平点前との違いは、水指の蓋を開けるところ。そこまでの流れは変わりません。
 
しずばぁば

 

1.水指を右側に置いて茶道口に座り、ふすまを開けて、お辞儀(真)をします。

 

2.水指を持って右膝から立ち、右足から入り、風炉の横に中心を揃えて置きます。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

3.左膝から立ち、水屋に下がります。

 

4.右手に棗、左手にすべて仕組んだ茶碗を持ち、右足から入ります。

 

5.水指の正面に座り、水指の前に棗と茶碗を同時に置きます。(置き合わせ)

 

6.左膝から立って、右回りで水屋に下がります。

 

7.蓋置、柄杓を仕組んだ建水を左手で持って右足から入り、定座に座って左手をまっすぐおろした位置に建水を置きます。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

ミッチ
置く位置はいつもと同じだよ。
 

 

8.左手で柄杓の節の下を持ち、右手で切り止めに添えて持ち直し、構えます(鏡柄杓)

 

9.柄杓を構えたまま、右手で蓋置を取り、柄杓の内側を通って、いったん正面を確かめてから風炉の左下に置きます。

 

10.柄杓を右手で上から持ち直し、合を蓋置に軽く音をさせて引き置き、柄を10センチくらいの高さからポトンと落とします。

 

11.左手で建水を膝のラインまで上げ、座る位置や着物が乱れていたら直し、「1.2.3」と数えるようにして呼吸を整えます。

 

12.茶碗を右手前、左真横、右真横と3手で扱い、膝正面の少し奥に置きます。

 

13.棗を右手で上から取り、膝と茶碗の間に置きます。

 

14.左手で腰の帛紗を取り、草にさばいて棗を清め、棗を水指の斜め左前(最初に茶碗があったところ)に置きます。

 

15.帛紗をさばきなおして、茶杓を清め、棗の上に開先を上にして置きます。

 

16.右手で茶筅を取り、棗の右横に置きます。

 

17.右手で茶碗を少し前(点てやすい位置)に置きます。

 

18.帛紗を左手の人差し指と中指で挟み、右手で柄杓を取って構え(鏡柄杓)、挟んだ帛紗を右手で取って、釜の蓋を開けます。

 

19.釜の蓋を蓋置の上に置き、帛紗を建水の後ろに置きます。

 

20.茶碗の中にある茶巾を取り出し、釜の蓋の上に手なりに置きます。

 

21.右手に柄杓を持ち替え、湯を茶碗に入れ、釜の上に置き柄杓で置きます。

 

22.茶筅通し(2度上げ3度打ち)をし、茶筅をもとの位置に戻します。

 

23.右手で茶碗を取り、左手に持ち替えて湯を捨て、右手で茶巾を取って茶碗を清めます。

 

24.茶碗を膝正面に置き、茶巾を釜の蓋の上に戻します。

 

25.右手で茶杓を取り、お客にお菓子をすすめます。

 

26.左手で棗を横から取り、右手で蓋を取って茶碗の右斜め前に置きます。

 

27.茶を2杓すくい入れ、茶碗の縁で軽く茶杓を打ち、棗の蓋をして、元の位置に戻し、茶杓を上に乗せます。

 

ここからですよ。
 
しずばぁば

 

28.両手で葉の斜め前を取り、体の正面に持ってきます。

 

29.両手を合わせるように半分に折ります。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

ミッチ
もし葉っぱに露が溜まっていたら、そっと持ち上げて建水に落としてから半分に折ってね。
 

 

30.半分に折ったまま茎を左にして横にします。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

すみません!写真は間違ってます。茎を勝手付(左)にしましょう。縦にする教本もありますので、先生に確認してくださいね。
 
しずばぁば

 

31.右(葉先の方)を1,2回折りたたみ、茎を突きさして止めます。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

折りたたむ回数は葉の大きさによって違ってきます。建水に入るくらいの大きさまで折りたたんでくださいね。
 
しずばぁば

 

32.左手で建水に捨てます。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

33下から柄杓を取り、お湯を茶碗に入れて、残りの湯を釜に返し、切り柄杓をして預けます。

 

34.茶筅を取り、茶を点て、出します。

 

ミッチ
お客の作法については『お茶の取り方』『薄茶の飲み方』を見てね。
 

 

35.正客が一口飲むと、帛紗を右手で取り、左手に打ち返して腰につけます。

 

36.茶碗が戻ると、右手で取り、左手で扱ってから膝前正面に置きます。

 

37柄杓を取って、湯を茶碗に入れ、置き柄杓で釜に預けます。

 

38.右手で茶碗を取り、左手で建水に湯を捨てます。

 

39.正客から「おしまいください」の挨拶があれば、これを受け、右手で茶碗を正面に置いてから、「おしまいにいたします」と挨拶します。

 

40.右手で柄杓を上から取って、水を茶碗に入れ、引き柄杓で釜に預けます。

 

41.おしまいの茶筅通し(1度上げ2度打ち)をし、茶筅を元の位置に戻します。

 

42.右手で茶碗を取り、左に持ち替えて茶碗の水を捨て、右手で茶巾を茶碗に入れて、正面に置きます。

 

43.茶筅を茶碗に入れ、右手で茶杓を取って、建水を引きます。

 

44.帛紗を右手で取り、右手の茶杓を握りこんだまま草にさばいて、茶杓を清め、茶碗に開先を下にふせて置きます。

 

45.帛紗を握りこんだまま棗と茶碗を置き合わせ(中仕舞い)建水の上で2度はたき、腰につけます。

 

46.柄杓を上から取り、釜に水を1杓さし、柄杓を左手に持ち替えて、右手で釜の蓋を閉め、柄杓を蓋置きの上に静かに置きます。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

ミッチ
水指の蓋がないからね。柄杓を置いたらお道具拝見の所望をしよう!
 

 

47.正客から棗、茶杓の拝見所望があれば、柄杓を右手で持ち上げるようにして取り、左手に持ち替えて、建水にふせて置きます。

 

48.蓋置を右手で取り、左手で横から持って建水の後ろに置きます。

 

49.茶碗の右横を持って勝手付に置きます。

 

50.棗を右手で上から取り、左手に乗せて客付に回ります。

 

51.棗を膝前に置き、帛紗を草にさばいて棗を清め、帛紗を右手に握りこんで蓋を開け、蓋裏を見てから正面に置きます。

 

52.開けた棗の口を、向こう手前と「こ」の字に清め、再び帛紗を握りこんで蓋を閉めます。

 

53.帛紗を膝前に置き、棗を右回りに2回回して正面を向け、右手で上から持って出します。

 

54.帛紗を腰につけ、点前座に戻り、右手で茶杓を取って左に持ち替え、客付向いて右手で棗の右横に出します。

 

葉蓋点前/裏千家茶道夏のお点前

 

ミッチ
この時の清め方や出し方は『拝見に出すときの棗の清め方と茶杓の出し方』『風炉のお道具拝見の出し方』を見てね。
 

 

55.点前座に戻り、左手で柄杓を取り、横になるように右手で持ち、左手で蓋置を取って右手の親指、人差し指、中指に持たせます。

 

56.ひと膝勝手付に向き、左手で建水を持って左膝から立ち、左回りで水屋に下がります。

 

57.再び入って座り、右手で茶碗を持ち、左手に乗せて右手を添え、右回りで水屋に下がります。

 

58.再び入って、水指正面に座り、水指を持って水屋に下がります。

 

59.茶道口に座り、客の拝見が終わり、道具が戻ったのを確認して、右膝から立って入り、道具正面に座ります。


60.お道具についての問答が終わると、右手で棗を上から持って左手のひらに乗せ、右手で茶杓を取って茶道口に下がります。

 

61.茶道口に座り、棗を体の近く、その右横に茶杓を置き、主客総礼をしてふすまを閉めます。

 

水指の蓋以外は平点前と同じですね。
 
しずばぁば

 

葉蓋点前のまとめ

 

葉を水指の蓋に使い、涼を楽しむ夏のお点前。

 

葉の扱いにさえ気を付ければ、難しいお点前ではありません。

 

用意するお道具、位置の決定、流れをしっかり覚えて、暑い時期のお点前も楽しみましょう。

 

ミッチ
葉っぱを蓋にするって面白いこと考えるよねー!
 

 

鮮やかな緑が目に入るだけで涼しげな気分になるので、ぜひ真夏のお点前に取り入れてくださいね。
 
しずばぁば

 

夏のお点前は他にも「名水点」があります。これは濃茶点前

またご紹介いたしますね。

 

 

 

 

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