

拝見したお道具は、最後の末客が返すのではなく、いったん正客に返してから、正客が定座に戻します。
濃茶点前(茶入れ・茶杓・仕覆)、薄茶点前(棗・茶杓)、また濃茶椀もすべて同じ返し方ですので、しっかり覚えてしまいましょう。
出会いで返すのはなぜ?
回し飲みをした濃茶椀、拝見したお道具などは、とても大切なものです。
ですので、正客が取りに出て、正客が返さなければいけません。
そのため、道具を預かっていた末客(お詰:おつめ)は、正客に返し、そして正客が定座に戻す。
これが出会いで返す理由です。


出会いでの返し方
では、濃茶点前の拝見物(茶入れ・茶杓・仕覆)でやっていきましょう。

1.お道具が出され、亭主が建水を下げたら、取りに出ます。

2.拝見物を膝ギリギリまで下げ、畳の縁まで下がります。

3.縁まで下がったら、拝見物を真正面(縁外)に置き、16目まで下がります。

4.縁内右側に取り込みます。

5.末客は取り込んでおいた拝見物を正客に返します。まずお道具を出し、ギリギリまで進みます。


6.畳中央に横向きになるよう、拝見物を出し、その正面に進みます。

7.正面を正して、正客の前に返し、自席に下がります。

8.正客は、再び正面を正して、出された位置(定座)に返します。


出会い返しのまとめ
- にじる距離はいつも同じ
- 道具の正面を気を付ける
- 必要以上に道具に触らない
お茶の取り方(膝行膝退)と同じように、にじる距離がバラバラにならないよう、同じ距離を動くことに気を付けましょう。
また、お道具の正面がどこか、どちらに向けるかをしっかり見ておくことも大切です。
最後にもう1点。
お道具はとても大切なものです。なので、必要以上に触らないこと。
そのために、何度もちょこちょこ移動させたりしないよう、最小限の移動を心がけてくださいね。


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