風炉は気軽に置けても、畳と床下を切って炉を作るというのは、大掛かりな工事も必要なため、なかなか炉のあるおうちは少ないと思います。
炉を切っていない場所でも炉のお点前がしたい。
そんな時に便利なのが『置炉』です。
置炉とは?
『置炉(読み方:おきろ)』とは、文字通り、畳の上に置いて使う炉のことです。
中は耐火性のある銅板でできていて、灰を入れて炭点前をすることもできますし、電熱器を入れてさらに手軽にお点前をすることもできるようになっています。
持ち運びができますし、わざわざ炉を切らなくても使えるため、いつでもどこでも炉のお点前ができる便利なお道具です。
置炉の使い方
私たちが使っているのは、電熱器が入った置炉。
コードを通す穴が開いており、コードが邪魔にもなりません。
五徳の付いた電熱器を入れ、釜をかけ、炉縁を置き、スイッチオンで準備はOK!
ちなみに置炉の置き方ですが、いつもの炉の位置と同じです。
置炉のお点前
置炉を使って、一般的な炉と同じようにお点前ができます。
内隅・外隅の狙い方も、一般的な炉のお点前に合わせてくださいね。
蓋置を置く場所も同じ。
釜から少し高さが下がってしまいますが、畳3目は変わりません。
点前座・客付・勝手付の位置も同じ。お点前の流れも普段の炉点前と同じようにできますよ。
置炉のメリット・デメリット
置炉点前で、便利なところ、不便なところはこちら。
置炉のメリット
炉を切らなくていい、というのが置炉最大のメリットです。
持ち運んで使えるため、炉のない場所でも炉のお点前をする事ができます。
炉の場所を動かせますので、8畳の部屋を4畳半に見立てたりなど、炉を好き勝手に動かすことも可能です。
また、茶道だけに限らず、部屋の隅に置いておいて、暖を取ったり、やかんや鉄瓶をかけて、日常的にも使えます。
火鉢と石油ストーブの間、といった感じでしょうか?
日本の日常生活にも取り入れやすいと思います。
置炉のデメリット
置炉のデメリットとしては、釜が高くなるという点。
そのため、柄杓(切止め)が畳に付くことはありません。
釜にかけていますので、転がり落ちることはありませんが、切止めが宙に浮いている状態のため、少し不安定になっています。
また、釜が高い分、置炉にさえぎられてお客からお点前の手元が見えにくいのもデメリット。
次客や三客の位置からは見えると思いますが、正客からは見えにくいです。これは仕方がありません。
置炉の使い方まとめ
わざわざ炉を切らなくても、炉のお点前ができる『置炉(おきろ)』
高さが少し違ってきますが、場所にとらわれず、お点前を楽しみまょう。
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