『徒然棚(業平棚)』は、炉のお点前でのみ使われる棚。
引戸のついた袋棚になっていて、棚の中に薄器を入れるため、扉の開け方と閉め方がポイントです。
徒然棚とは?
『徒然棚(読み方:つれづれだな)』は、ひし形をしている三本足の二重棚で、天板の下が二枚引戸の付いた袋棚になっています。
二枚の戸には磯馴松の絵が描かれていて、菖蒲皮紐の引手があり、袋棚の下に、客付側に一段、勝手付側に二段の業平菱の透しのある腰板が付いています。
『業平棚(なりひらだな)』と呼ばれることもある、淡々斎(裏千家14代家元)が好んだ小棚です。
徒然棚のお点前・扱い方
『徒然棚』を使って、炉の棚点前をする事ができますが、特殊なのが薄器の扱いです。
薄器の出し方
1.左手で左側(勝手付)の戸を開け(右手は膝)、左手を膝に戻して、右手で右側(客付)の戸を開けます。
2.右手で薄器を取り、左手に乗せます。
3.薄器を左手に乗せたまま、右手で右側の戸を閉め、右手に薄茶器を持ち替えてから、左手で左側の戸を閉めます。
4.右手の薄器を棚正面右寄りに置き、仮置きした茶碗をその左横に置き合わせます。
薄器の入れ方
拝見後、棚の中に薄茶器をかざり入れるとき
1.右手で薄器を持ったまま、左手で左側(勝手付)の戸を開けます。
2.薄器を左手の上にのせて、右手で右側(客付)の戸を開けます。
3.右手に薄器を持ちかえて、棚の中に入れます。
4.右手で右側の戸を閉め(左手は膝)、左手で左側の戸を閉めます(右手は膝)。
つまり、開けるときは左側から、
閉めるときは右側からになります。
水指はどうする?
徒然棚は3本脚の棚です。
ですので、水を次ぐとき、水指は棚正面いっぱいまで寄せましょう。
また、その時、水指の蓋は、右手(つまみ)→左手(9時)→右手(1時)を持ち、正面に立てかけます。
徒然棚の荘り方
薄茶点前で柄杓を荘る場合は、天板に柄杓の合を上にして荘ります。
向こう(合)を1/3、手前(切り止め)を1/4にするのは、どの棚も同じです。
蓋置も、柄杓の左側にバランスよく荘りましょう。
徒然棚のまとめ
- 戸の開け閉め
- 水指の扱い
徒然棚のお点前としては、引戸の扱い方(薄器の出し方)が最大の特徴です。
スムーズにできるよう、何度もお稽古してくださいね。
お茶会でも大活躍!
30秒で着物に合うセミマット肌
皆さまの応援が励みになっております。
お役に立ちましたら、ポチっと応援よろしくお願いいたします。
↓