薄茶点前では、棗と茶杓を拝見しましたが、基本的な濃茶点前では茶入れ・茶杓・仕覆の3つを拝見します。
それぞれ拝見の流れと問答の方法を詳しく見てみますね。
- 【裏千家茶道】お道具の拝見はいつするの?
- 【裏千家茶道】茶入れの拝見方法
- 【裏千家茶道】茶杓の拝見方法
- 【裏千家茶道】仕覆の拝見方法
- 【裏千家茶道】濃茶点前の問答の仕方
- 【裏千家茶道】濃茶点前の拝見方法、問答のまとめ
【裏千家茶道】お道具の拝見はいつするの?
【お道具拝見の流れ】
- 拝見の所望
- お道具が出される
- お道具を取りに出る
- 拝見
- お道具を返す
- 問答
拝見の所望をするタイミングは、薄茶点前も濃茶点前でも水差しの蓋を閉めたときです。
濃茶点前の場合は、亭主が水差しの蓋を閉めたら、真に手をついて、
「お茶入れ、お茶杓、お仕覆の拝見を」
と言いましょう。
すると、茶入れ・茶杓・仕覆が清めて出されますので、亭主が建水を水屋に下げたタイミングで取りに出て、縁内に置いておきます。
【裏千家茶道】茶入れの拝見方法
1.茶入れ・茶杓・仕覆を自席に持って帰り、縁内に入れます。(茶入れから自分の近くに置く)
2.次客に「お先に」の挨拶をします。
3.茶入れを自分の正面、縁外(へりそと)に出し、まず全体を眺め、左手を茶入れに添えて蓋を取ります。
4.左手の平に蓋を乗せて表を拝見し、裏返して裏を見ます。
5.蓋を茶入れの右横に置き、本体も手に取って拝見します。
6.左手を添えて蓋を閉め、名残を惜しみます。
7.右手で次客に縁内(へりうち)で送ります。
【裏千家茶道】茶杓の拝見方法
1.右手で茶杓を取って、正面縁外(へりそと)に置き、全体を眺めてから手に取り、拝見します。
2.縁外(へりそと)に置いて名残を惜しみ、右手で次客に縁内(へりうち)で送ります。
【裏千家茶道】仕覆の拝見方法
1.仕覆の底を右手で取り、正面縁外に置いて、全体を眺めます。
2.右手で底を取って左手に乗せ、生地や紐などを見ます。
3.縁外に置いて名残を惜しみ、縁内で送ります。
4.正客と末客が出会いで返します。
【裏千家茶道】濃茶点前の問答の仕方
亭主がお道具を取りに出てきたら、お道具についての問答をします。
どちらも真のお辞儀をしながら、
正客「大切なお道具を拝見させていただきました」
顔を上げ、行のお辞儀で、
正客「お茶入れは?」
亭主「(備前)の、(芋頭)でございます」
正客「お茶杓のお作は?」
亭主「(玄々斎)でございます」
正客「ご銘は?」
亭主「〇〇でございます」
正客「お仕覆のお裂地は?」
亭主「(間道)でございます」
どちらも真のお辞儀をしながら、
正客「ありがとうございました」
亭主は右手で仕覆を取って左手の平に乗せ、茶杓を右手で取って仕覆の上に乗せ、右手で茶入れを持って下がります。
茶道口に座り、茶入れ・茶杓・仕覆を置いて、主客総礼(真のお辞儀)をして、おしまいです。
【裏千家茶道】濃茶点前の拝見方法、問答のまとめ
- お道具所望のタイミングは水差しの蓋を閉めたとき
- 次客への挨拶を忘れずに
- 茶入れは蓋表から見る
- 仕覆は布地をできるだけ触らない
- 一期一会の精神で
昔(戦国時代)は茶入れ1つで国が買えたほど、茶入れはとても大切なものです。
お稽古では、毎回同じお道具を使うとしても、気持ちは一期一会を忘れないようにしましょう。
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