濃茶点前では、濃茶と一緒に古帛紗を出す場合と、出さない場合があります。
違いは茶碗の種類ですが、古帛紗を使って濃茶を飲む場合、扱い方や飲み方も少し変わってきますので、詳しく見ていきましょう。
古帛紗はいつ使う?
濃茶点前における古帛紗の有り無しの違いは、茶碗の種類です。
●楽茶碗:古帛紗は使わない
●それ以外:古帛紗を使う
黒楽であれ、赤楽であれ、楽茶碗のときは古帛紗は一緒に出しません。
それに対して、楽茶碗以外のお茶碗で濃茶を出す時には、古帛紗を一緒に出すのが決まりです。
古帛紗の使い方(濃茶点前)
濃茶を練り、出すところまでは普通の濃茶点前と同じです。
1.濃茶を定座に出す。懐中してある古帛紗を右手で取って左手に乗せ(「わ」が右)、右手で逆手に持って「わ」が茶碗の方へ向くようにくるりと回して、茶碗の右横に出します。
2.正客は、茶碗→古帛紗の順に持って帰り、まずは自席の正面に置いて、位置を整えます。
3.古帛紗を上座(右側)の縁内に取り込みます。
4.お茶を次客との間(左側)に置いて、お客の総礼をします。
5.正客は亭主に「古帛紗を拝借いたします」と言います。
6.古帛紗を右手で取って左手の平に乗せ、左から右にページをめくるように開きます。
7.右手で茶碗を乗せて押しいただき、茶碗だけ2回回して濃茶をいただきます。
8.古帛紗に乗せたまま下ろし、飲み口を清めます。
9.古帛紗に乗せたまま茶碗を取り、正面を次客へ向けて手渡しします。
10.次客は古帛紗ごと茶碗を受け取ります。
11.渡した側は送り礼、受け取った側は頂き礼をし、次客も同様に濃茶を飲み、正客はお茶についての問答をします。
12.お客が3人以上いる場合は末客まで送ります。
13.末客は飲み終わったら、茶碗だけを正面に下ろし、古帛紗を右から左に畳みます。
14.畳んだ古帛紗を茶碗の左側に置き(「わ」が茶碗の方)、飲み口を清めます。
15.拝見後、正客と末客の出会いで返します。
古帛紗の使い方のまとめ
- 楽茶碗以外は古帛紗を一緒に出す
- 正客は「古帛紗拝借いたします」の挨拶をする
- 古帛紗に乗せたまま送る
- 末客は飲んだあと、古帛紗を外す
- 亭主に返すときは、「わ」を反対にする
まず、どんなお茶碗を使っているか?
楽茶碗以外なら、古帛紗を出すのを忘れないように気を付けましょう。
また、古帛紗をお借りする場合は挨拶をする。
そして、末客までは古帛紗に乗せて送っていく。
末客は飲んだあと、古帛紗を外す。
楽茶碗と比べると、ひと手間増えますが、しっかり覚えておきましょうね。
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