ミッチとしずばぁばのお茶談義

ミッチとしずばぁばのお茶談義

初心者向け茶道ブログ(裏千家茶道)です。

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五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

ミッチ
10月は中置の季節。中置で使う五行棚って濃茶点前もできるの?
 

 

五行棚は炭手前・濃茶点前薄茶点前ができますよ。では今回は『五行棚の濃茶点前』をお稽古していきましょう。
 
しずばぁば

 

五行棚(読み方:ごぎょうだな)は、中置用の風炉を置く棚です。

 

中置のお点前になり、10月にしか行いません。

 

>>>五行棚の薄茶点前はこちら

 

 

 

五行棚の濃茶点前のお道具

 

  • 風炉
  • 風炉
  • 細水指
  • 茶入
  • 茶碗(楽茶碗・萩など。絵がついていないもの)
  • 茶杓
  • 茶筅
  • 茶巾
  • 柄杓(風炉用)
  • 蓋置(竹・風炉用)
  • 建水
  • お菓子(主菓子)

 

中置点前では水指の位置は、風炉釜の左側に変わります。

 

風炉釜が畳中央にあることで、水指を置く場所が狭くなっていますので、置く場所を取らない細水指を使うのが一般的です。

 

細水指 

 

五行棚

 

 

五行棚の濃茶点前の水屋仕事

 

1.五行棚は畳中央、手前から16目あけて置きます。

 

中置五行棚の薄茶点前の流れ(裏千家茶道)

 

ミッチ
節の数も気を付けてね!
 

 

2.風炉釜を地板に乗せる

 

3.水指に水を8分目ほど入れて持ち入り、斜めに座って風炉釜の左に正面を自分の方へ向け、敷板に半がかりになるように置く

 

4.茶碗に、たたんだ茶巾、茶筅茶杓を仕組む

 

5.建水に竹の蓋置(風炉用)と柄杓(風炉用)を仕組む

 

6.仕覆に入れた茶入(人数分の濃茶を入れる)を定座(本来水指のある場所の前)に置く

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

7.お菓子を出し、戻って茶道口で主客総礼。襖を閉める

 

 

五行棚の濃茶点前の手順

 

お点前の流れ自体は平点前と同じです。こちらの記事ではお道具の位置を中心にご紹介していきますので、詳しい手順は『濃茶の運び点前(風炉)』を参考にしてくださいね。
 
しずばぁば

 

1.すべて仕組んだ茶碗を膝前に置いて茶道口に座り、ふすまを開けます。

 

2.点前座に座り、茶碗を勝手付に置き、茶入を右に動かして、茶碗と置き合わせます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

3.建水を左手で持ち入り(襖は閉める)、五行棚正面に座って建水を置きます。

 

4.柄杓を構え、右手で蓋置を取って、柄杓の内側を通って、正面を確かめてから下の板の左隅に正面を右へ向けて置きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

ミッチ
蓋置正面の位置に気を付けよう!
 

 

鏡柄杓のやり方は『柄杓の構え方』を参考にしてくださいね。
 
しずばぁば

 

5.柄杓を右手で上から持ち直して、合を蓋置に静かに引き置き、柄杓の柄が板平行(横)になるように回しながらそっと置きます

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

平点前ですが、柄杓の音はさせません。
 
しずばぁば

 

6.主客総礼(亭主は草、お客は真)

 

7.左手で建水を膝ラインまで上げ、座る位置や着物が乱れていたら直し、「1.2.3...」と数えるようにして呼吸を整えます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

亭主目線ではこうなります。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

8.茶碗を三手で膝正面の少し奥に置き、右手で茶入を膝と茶碗の間に置きます。

 

9.仕覆の緒を解いて脱がせ、茶碗と膝の間に茶入を置きます。仕覆を右手で左へ打ち返し、左手で仕覆の底を持って天板の左前隅に置きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

10.四方捌きをし、茶入を清めたら本来水指がある位置の左前に置きます.

 

11.帛紗をさばきなおして、茶杓を清め、茶入の蓋に開先を上にして置き、茶筅も出します。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

 

12.右手で茶碗を少し前に寄せ、茶巾を水指の蓋の上に置きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

13.帛紗を左手の人差し指と中指で挟み、右手で柄杓を上から取って、合が水平になるまで上げ、柄を手前になるように回しながら取ります。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

14.柄杓を持ち替えて、構えます(鏡柄杓)

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

15.帛紗で釜の蓋を開け、帛紗を建水の後ろに置きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

14.右手に柄杓を持ち替え、湯を茶碗に入れ、釜の上に置き柄杓で置きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

ミッチ
柄杓の柄が真っすぐ自分の向くように引いてね。
 

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

15.茶筅通し(2度上げ3度打ち)をし、湯を捨てて、茶巾で茶碗を清め、茶巾を釜の蓋の上に置きます。

 

茶筅通しの方法」「茶碗の拭き方」は基本と同じです。
 
しずばぁば

 

16.茶入を取って、回し出しで茶を全て茶碗に入れ、指で茶入の口を清めて元の位置に戻します。

 

ミッチ
濃茶の入れ方、扱い方については『炉の濃茶の運び点前』に詳しく載せているから参考にしてね!
 

 

17.茶杓で「三」とならし、茶碗の縁で軽く開先付近を打って、茶入の上に戻します。

 

18.右手で水指の蓋(つまみ)を取り、左手で11時の位置を持ち、蓋を縦にしながら(つまみが右に来るように)、水指の左側に二手で立てかけます。

 

19.水を釜に入れてから濃茶を練り、定座に出します。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

20.正客が茶を一口飲んだところで、草に手をつき

 

亭主(草)「お服加減はいかがでございますか」

正客(右手のみ草)「結構でございます」

 

と、問答し、客付きに向きます。

 

21.次客の一口で

 

正客(どちらも真)「大変おいしくいただきました」

正客(行)「お茶名は?」

亭主(行)「〇〇でございます」

正客(行)「お詰めは?」

亭主(行)「〇〇でございます」

正客(どちらも真)「ありがとうございました」

 

と問答します。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

濃茶の取り方や飲み方や問答方法など、お客の作法については『お茶の取り方(膝行膝退)』『濃茶の飲み方』に詳しく載せています。
 
しずばぁば

 

22.末客の吸いきりで、点前座に戻り、水を釜に1杓入れて、帛紗を腰に付けます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

23.茶碗が戻ると、右手で取り、左手で扱ってから膝前正面に置き、主客総礼をします。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

24.湯を茶碗に入れ、建水に捨てます。

 

25.茶碗を膝正面に置き、草に手をついて

 

亭主(草)「一応おしまいにいたします」

正客(真)「どうぞ」

 

と挨拶をします。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

26.水を茶碗に入れ、おしまいの茶筅通し(1度上げ2度打ち)をします。

 

27.茶碗の水を捨て、茶巾を茶碗に入れて、正面に置きます。

 

28.茶筅を茶碗に入れ、右手で茶杓を取って、建水を引きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

29.右手の茶杓を握りこんだまま帛紗を草にさばいて、茶杓を清め、茶碗に置き、帛紗をはたいて、腰につけます。

 

30.茶入と茶碗を置き合わせます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

ミッチ
五行棚のお点前は本仕舞いだよ。中仕舞いと本仕舞いの違いはこちら
 

 

31.釜に水を1杓さし、釜の蓋を閉めます。

 

32.柄杓を蓋置きの上に最初と同じように静かに置きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

33.水指の蓋を、左手、右手の二手で閉めます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

34.正客から茶入、茶杓、仕覆の拝見所望があれば、これを受け、柄杓を右手で持ち上げて回しながら取り、左手で建水にふせて置きます。

 

35.蓋置きを建水のうしろに置き、茶碗を三手で勝手付に置きます。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

36.茶入を清めて定座に出し、茶杓、仕覆も同様に出します。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

お道具の拝見の出し方は「【風炉】お道具拝見の出し方」をご覧くださいね。
 
しずばぁば

 

37.点前座に向き、さらにひと膝勝手付を向いて、右手で柄杓と蓋置を、左手で建水を持って左膝から立ち、建水回りで水屋に下がります。(ふすまを開けて下がる)

 

38.茶碗、水指をそれぞれ持ち帰り、水指を正面に置いてふすまを閉めます。

 

39.茶道口に座ってふすまを開け、道具が戻ったのを確認して、右膝から立って入り、道具正面に座り、問答をします。

 

ミッチ
お道具問答については『茶入れ・茶杓・仕覆の拝見方法と問答』『出会いでの返し方』を見てね。 

 

40.すべて持ち帰り、茶道口に置いて主客総礼します。

 

【中置】五行棚の濃茶点前/裏千家茶道

 

流れは中置の濃茶点前と同じ。蓋置と柄杓の扱いが特殊でしたね。
 
しずばぁば

 

五行棚の濃茶点前のまとめ

 

ポイント
  • 竹の蓋置を使う
  • 細水指を使う
  • 柄杓と柄杓の位置
  • 柄杓は音をさせない
  • 湯返しはしない

 

五行棚は棚ですが、蓋置は竹を使いますし、湯返しもありません

 

柄杓の音もさせません。

 

一般的な棚点前とは少し違いますので、気を付けてお点前していきましょう。

 

 

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