包帛紗(読み方:つつみぶくさ)とは、棗を帛紗で包んだお点前です。
薄器である棗を使っていますが、棗が服を着ている(帛紗で包んでいる)ため、大津袋と同様に、濃茶点前になるのが特徴です。
包帛紗の決まりごと
包帛紗に使われる棗は、模様のない黒塗りの中棗。
大棗ですと、包み切れませんので、小ぶりのものを使います。
包帛紗の結び方
まず、絵のない黒塗りの中棗に人数分の濃茶を入れます。
1.「わ」が左手前になるように、帛紗をひし形に広げ、中央に棗を置きます。
2.帛紗の手前の角を棗にかぶせます。
3.向こうの角も上からかぶせます。
4.左が上になるように、1回結びます。
5.さらに上を折り、もう1度結びます。
包帛紗の解き方
1.膝前に取り、結び目を1つほどきます。
2.右手で棗を左手に乗せ、右手で帛紗の右端を引き出します。
3.そのまま右へ広げ、次に左も広げます。
4.上の端の手前を持ち、向こうへ広げます。
5.さらに内側の端を持ち、手前へ広げます。
6.右手で棗を持ち、膝前に置きます。
7.折り目に沿って帛紗をつかみ、つかんだまま手首を下に返して半分に折ります。
8.左手の中指・薬指・小指を帛紗の下に回し、すくい上げるようにしながら、折り目に沿って半分に折ります。
9.右上角を取り、四方捌きをします。
包帛紗のお点前ポイント
棗を出した後の帛紗のたたみ方が、少しややこしそうに思えるかもしれませんが、正しく包めていると、折り線に沿って畳めますので、さほど難しくありません。
棗を包むときには、帛紗の位置をきちんと確認してから包んでくださいね。
また、包帛紗は棗を使った濃茶点前です。
そのため、
「四方捌きをする」
「お茶は全部入れる(回さない)」
「拝見時は、蓋を取る前に帛紗を置く」
「風炉点前は中仕舞いをする(炉は内隅狙い)」
の4点に気を付ける必要があります。
帛紗を解いた後も、最後まで気を抜かずにお点前していきましょう。
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