ミッチ
裏千家茶道で使う「茶杓」には、作り手が名前「銘(めい)」をつけていることがあります。
お稽古での茶杓の銘は、季節の言葉を使うのが一般的。
裏千家茶道でよく使われる茶杓の銘を、1月から12月まで月別一覧にまとめましたので、参考にしてみてくださいね。
しずばぁば
- 睦月(1月)茶杓の銘
- 如月(2月)茶杓の銘
- 弥生(3月)茶杓の銘
- 卯月(4月)茶杓の銘
- 皐月(5月)茶杓の銘
- 水無月(6月)茶杓の銘
- 文月(7月)茶杓の銘
- 葉月(8月)茶杓の銘
- 長月(9月)茶杓の銘
- 神無月(10月)茶杓の銘
- 霜月(11月)茶杓の銘
- 師走(12月)茶杓の銘
- 通年で使える茶杓の銘
睦月(1月)茶杓の銘
- 初春(はつはる)
- 若水(わかみず)
- 松の内(まつのうち)
- 松風(まつかぜ)
- 裏白(うらじろ)
- 曙(あけぼの)
- 朝日(あさひ)
- 彩雲(さいうん)
- 千歳(ちとせ)
- 松(まつ)
- 高砂(たかさご)
- 初音(はつね)
- 初笑い(はつわらい)
- 喜び(よろこび)
- 神楽舞(かぐらまい)
- 早春(そうしゅん)
- 千代の友(ちよのとも)
- 松の友(まつのとも)
- 初茜(はつあかね)
- 瑞雲(ずいうん)
- 千代の栄(ちよのさかえ)
- 宝珠(ほうじゅ)
- 霧氷(むひょう)
- 霜夜(しもよ)
- 銀嶺(ぎんれい)
- 福寿草(ふくじゅそう)
- 梅が枝(うめがえ)
- 初霞(はつがすみ)
- 青海波(せいがいは)
- 若水(わかみず)
新年を祝うおめでたいものが多いですね。
しずばぁば
如月(2月)茶杓の銘
- 下萌(したもえ)
- 末黒野(すぐろの)
- 鶯笛(うぐいすぶえ)
- 早春(そうしゅん)
- 春暁(しゅんぎょう)
- 草萌(くさもえ)
- 下萌(したもえ)
- 春光(しゅんこう)
- 春雪(しゅんせつ)
- 春霞(はるがすみ)
- 一陽来復(いちようらいふく)
- 春駒(はるこま)
- 谷渡(たにわたり)
- 紅梅(こうばい)
- 梅が香(うめがか)
- 淡雪(あわゆき)
- 雪峰(せっぽう)
- 雪間(ゆきま)
- 薄氷(うすごおり)
- 東風(こち)
- 玉椿(たまつばき)
- 雪解(ゆきげ)
- 雛鶴(ひなづる)
- 窓の雪(まどのゆき)
- 福の神(ふくのかみ)
- 春告鳥(はるつげどり)
- 鶯の宿(うぐいすのやど)
- 冬茜(ふゆあかね)
- 芽吹柳(めぶきやなぎ)
ミッチ
「雪」も多いけど、なんだか春を感じるねー。まだ寒いのに・・・
季節の先取りが粋なんだもの。春を感じる銘は2月後半から使うといいわね。
しずばぁば
弥生(3月)茶杓の銘
- 春風(しゅんぷう・はるかぜ)
- 朧月(おぼろづき)
- 東雲(しののめ)
- 糸遊(いとゆう)
- 青柳(あおやぎ)
- 雛の宵(ひなのよい)
- 帰鴈(きがん)
- 引鶴(ひきつる)
- 菜種梅雨(なたねつゆ)
- 早蕨(さわらび)
- 花車(はなぐるま)
- 花衣(はなごろも)
- 花だより(はなだより)
- 山霞(やまがすみ)
- 春霞(はるがすみ)
- 花の影(はなのかげ)
- 春うらら(はるうらら)
- 春一番(はるいちばん)
- 曲水(きょくすい)
- 若草(わかくさ)
- 好日(こうじつ)
- 土筆(つくし)
- 春の野(はるのの)
- 山笑う(やまわらう)
- 花の宴(はなのうたげ)
お茶の世界では少し季節を先取りしますので、3月になると「春」になります
しずばぁば
ミッチ
ほんとだ。ズバリ「春」が多いね。
卯月(4月)茶杓の銘
- 嵐山(あらしやま)
- 春眠(しゅんみん)
- 花冷(はなびえ)
- 霜別れ(しもわかれ)
- 八重霞(やえがすみ)
- 八重桜(やえざくら)
- 糸桜(いとざくら)
- 陽炎(かげろう)
- 花明(はなあかり)
- 花守(はなもり)
- 夜桜(よざくら)
- 吉野山(よしのやま)
- 花吹雪(はなふぶき)
- 花錦(はなにしき)
- 花筏(はないかだ)
- 春疾風(はるはやて)
- 嵯峨野(さがの)
- 葉桜(はざくら)
- 胡蝶(こちょう)
- 佐保姫(さほひめ)
- 花の雲(はなのくも)
- 菫(すみれ)
- 山桜(やまざくら)
- 芝桜(しばざくら)
- 雲雀(ひばり)
- 若竹(わかたけ)
ミッチ
4月は桜だね!
でも桜を使っていいのは桜が散るまで。4月後半はやめましょうね。
しずばぁば
皐月(5月)茶杓の銘
- 五月雨(さみだれ)
- 葵祭(あおいまつり)
- 薫風(くんぷう)
- 風薫る(かぜかおる)
- 石清水(いわしみず)
- 早苗(さなえ)
- 玉苗(たまなえ)
- 苔清水(こけしみず)
- 五月晴(さつきばれ)
- 緑風(りょくふう)
- 草笛(くさぶえ)
- 雲の峰(くものみね)
- 清流(せいりゅう)
- 八橋(やつはし)
- 若楓(わかかえで)
- 青雲(せいうん)
- 早乙女(さおとめ)
- 唐衣(からごろも)
- 新緑(しんりょく)
- 青々(あおあお)
- 杜若(かきつばた)
- 青葉(あおば)
- 花菖蒲(はなしょうぶ)
- 劔(つるぎ)
- 藤波(ふじなみ)
緑が多い茂ってくるような爽やかな銘が多いですね。
しずばぁば
水無月(6月)茶杓の銘
- 瀑布(ばくふ)
- 涼一味(りょういちみ)
- 緑陰(りょくいん)
- 苔清水(こけしみず)
- 清遊(せいゆう)
- 清涼(せいりょう)
- 浦風(うらかぜ)
- 芦笛(あしぶえ)
- 山法師(やまぼうし)
- 空梅雨(からつゆ)
- 紫陽花(あじさい)
- 末摘花(すえつむはな)
- 露草(つゆくさ)
- 夏草の露(なつくさのつゆ)
- 蛍船(ほたるぶね)
- 蛍狩り(ほたるがり)
- 蛍の宿(ほたるのやど)
- 田毎の月(たごとのつき)
- 雨宿り(あまやどり)
- せせらぎ
- 洗心(せんしん)
- 薄衣(うすぎぬ)
- 短夜(みじかよ)
ミッチ
6月って梅雨でジメジメうっとうしい季節だけど・・・苦笑
うっとうしさを思い浮かべるものより、水の豊富さを楽しめるような銘がいいわね。笑
しずばぁば
文月(7月)茶杓の銘
- 七夕(たなばた)
- 天の河(あまのがわ)
- 銀河(ぎんが)
- 織姫(おりひめ)
- 星祭(ほしまつり)
- 夏木立(なつこだち)
- 残月(ざんげつ)
- 夕凪(ゆうなぎ)
- 山清水(やましみず)
- 風鈴(ふうりん)
- 涼風(りょうふう・すずかぜ)
- 夕涼み(ゆうすずみ)
- 夏衣(なつごろも)
- 青田(あおた)
- 青簾(あおすだれ)
- 涼扇(りょうせん)
- 氷室(ひむろ)
- 夏野(なつの)
- 川風(かわかぜ)
- 打ち水(うちみず)
- 涼船(すずみぶね)
- 笹船(ささぶね)
- 水中花(すいちゅうか)
- さざ波(さざなみ)
- 雲の海(くものうみ)
- 虹の橋(にじのはし)
- 星の雫(ほしのしずく)
- 緑陰(りょくいん)
- 蝉の声(せみのこえ)
ミッチ
第1週目くらいまでは七夕一択!!
中旬以降は涼しさを感じる銘にしましょう。
しずばぁば
葉月(8月)茶杓の銘
- 蝉時雨(せみしぐれ)
- 空蝉(うつせみ)
- 積雲(せきうん)
- 不知火(しらぬい)
- 朝露(あさつゆ)
- 露の玉(つゆのたま)
- 朝涼(あさすず)
- 清涼(せいりょう)
- 苔筵(こけむしろ)
- 撫子(なでしこ)
- 玉簾(たますだれ)
- 蜩(ひぐらし)
- 流星(りゅうせい・ながれぼし)
- 秋風(あきかぜ)
- 夕立(ゆうだち)
- 面影(おもかげ)
- すず風(すずかぜ)
- 露草(つゆくさ)
- 夏の雲(なつのくも)
- 夏草の露(なつくさのつゆ)
- 入道雲(にゅうどうぐも)
- 迎え火(むかえび)
8月も後半になると秋を感じるものがおすすめです。
しずばぁば
長月(9月)茶杓の銘
- 秋扇(あきおうぎ)
- 萩の露(はぎのつゆ)
- こぼれ萩(こぼれはぎ)
- 虫の音(むしのね)
- 秋の声(あきのこえ)
- 鈴虫(すずむし)
- 秋の水(あきのみず)
- 秋の野(あきのの)
- 砧(きぬた)
- 彼岸花(ひがんばな)
- 女郎花(おみなえし)
- 菊慈童(きくじどう)
- 桐一葉(きりひとは)
- 重陽(ちょうよう)
- 秋空(あきぞら)
- 秋晴(あきばれ)
- 秋風(あきかぜ)
- 野分(のわけ)
- 案山子(かかし)
- 秋草(あきくさ)
- 初雁(はつかり)
- 野分(のわけ)
- 松虫(まつむし)
- 虫籠(むしかご)
- 虫時雨(むししぐれ)
- 閑居(かんきょ)
- 菊重(きくがさね)
- 藤袴(ふじばかま)
- 尾花(おばな)
- 秋津(あきつ)
- 十六夜(いざよい)
- 弓張月(ゆみはりづき)
- 月影(つきかげ)
- 月の雫(つきのしずく)
- 玉兎(ぎょくと)
- 待宵(まつよい)
ミッチ
すっかり秋!虫も使いやすそう!
しずばぁば
神無月(10月)茶杓の銘
- 村時雨(むらしぐれ)
- 時雨(しぐれ)
- 露時雨(つゆしぐれ)
- 錦秋(きんしゅう)
- 里の秋(さとのあき)
- 豊年(ほうねん)
- 稲雀(いなすずめ)
- 穂波(ほなみ)
- 実り(みのり)
- 一粒万倍(いちりゅうまんばい)
- 夜長(よなが)
- 八重菊(やえぎく)
- 秋の山(あきのやま)
- 御所柿(ごしょがき)
- 山籠り(やまごもり)
- 初紅葉(こうよう)
- 山路の秋(やまじのあき)
- 雲錦(うんきん)
- 小倉山(おぐらやま)
- 神送り(かみおくり)
- 祭囃子(まつりばやし)
- 鈴の音(すずのね)
- 笛の音(ふえのね)
- 里神楽(さとかぐら)
- 山里(やまざと)
- 苫屋(とまや)
- 晩鐘(ばんしょう)
- 群雀(むらすずめ)
- 夕霧(ゆうぎり)
山が色づいてくる季節ですね。
しずばぁば
ミッチ
秋祭りを感じさせる銘も楽しそう!
霜月(11月)茶杓の銘
- 山の錦(やまのにしき)
- 七五三(しちごさん)
- 神渡し(かみわたし)
- 三夕(さんせき)
- 落穂(おちぼ)
- 野菊(のぎく)
- 残菊(ざんぎく)
- 小倉山(おぐらやま)
- 楓(かえで)
- 落葉(らくよう)
- 布金(ふこん)
- 紅葉狩(もみじがり)
- 蔦紅葉(つたもみじ)
- 閑居(かんきょ)
- 錦の山(にしきのやま)
- 唐錦(からにしき)
- 吊るし柿(つるしがき)
- 木守り(きまもり)
- 柿落ち葉(かきおちば)
- 吹寄せ(ふきよせ)
- 梢の錦(こずえのにしき)
- 吉祥(きっしょう)
- 瑞雲(ずいうん)
- 木枯らし(こがらし)
- 初時雨(はつしぐれ)
- 里時雨(さとしぐれ)
- 鹿の声(しかのこえ)
- 千秋(せんしゅう)
- 錦秋(きんしゅう)
- 深山路(みやまじ)
- 山眠る(やまねむる)
- 霜柱(しもばしら)
- 都鳥(みやこどり)
- 冬隣(ふゆどなり)
ミッチ
さみし気な銘が多いなぁ・・・
11月は炉の始まる季節。お茶では1年の始まりなんだけど、季節的な感じではどうしてもね。
しずばぁば
師走(12月)茶杓の銘
- 冬籠(ふゆごもり)
- 冬木立(ふゆこだち)
- 凍蝶(いてちょう)
- 磯千鳥(いそちどり)
- 顔見世(かおみせ)
- 埋火(うずみび)
- 短日(たんじつ)
- 木枯し(こがらし)
- 風花(かざはな)
- 閑坐(かんざ)
- 無事(ぶじ)
- 年の瀬(としのせ)
- 師走(しわす)
- 初氷(はつごおり)
- 薄氷(うすごおり)
- 年忘れ(としわすれ)
- 晩鐘(ばんしょう)
- 万歳(ばんざい)
- 冬野(ふゆの)
- 寒月(かんげつ)
- 初霜(はつしも)
- 氷柱(つらら)
- 千秋楽(せんしゅうらく)
- 札納(ふだおさめ)
- 陣太鼓(じんだいこ)
- 煤払い(すすはらい)
- 霜柱(しもばしら)
- 霜夜(しもよ)
- 千鳥(ちどり)
- 雪空(ゆきぞら)
- 六花(りっか)
- 芝の雪(しばのゆき)
- 蓑虫(みのむし)
- 去来(きょらい)
- 除夜(じょや)
- 臘月(ろうげつ)
1年を振り返るような銘がいいですね。
しずばぁば
通年で使える茶杓の銘
- 好日(こうじつ)
- 佳日(かじつ)
- 無心(むしん)
- 初心(しょしん)
- 知足(ちそく)
- 謝茶(しゃちゃ)
ミッチ
1年中使える銘をお稽古で使うことってある?
お稽古では季節の言葉を使った銘をつけることが多いけど、四ヶ伝以上の難しいお点前では使うわね。それから、いざという時や困った時(笑)のために1つ覚えておくといいわよ。
しずばぁば
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