長板総荘りや台子のお点前では、柄杓は飾り火箸と一緒に杓立(読み方:しゃくたて)に荘ってあります。
杓立からの取り方、入れ方にも決まりがありますので、詳しく見ていきましょう。
差し通し柄杓とは
長板総荘りや台子のお点前で杓立に立ててある柄杓は、差し通しと言われるものです。
合の中に柄が入って(差し通されて)いて、切止めは真っすぐに切られているのが特徴。
また、差し通しは風炉用と炉用の区別はありません。どちらも同じ柄杓を使います。
差し通し柄杓の扱い方
杓立からの出し方
では、まず杓立からの出し方です。
長板総荘りや台子のお点前では、柄杓は蓋置に引くことはありません。使う時(お湯を汲む時)に杓立から出します。
1.草に手をつきます。
2.右手で柄杓の節ギリギリを持ち、まっすぐ上げて杓立の右に下ろします。
3.切止めが長板スレスレになるよう柄杓を立てた状態で、蓋置の右側をまっすぐに手前に引きます。
4.左手で右手のすぐ上を持ち、右手を柄杓の柄に沿ってスッと下げ、軽く構えます(鏡柄杓)
5.柄を右(合を左)にして横にし、右手を左手の親指(節)まで進めて、柄杓を持ちます。
あとは、いつものようにお湯を汲みます。
杓立てへのしまい方
長板の総荘りなど杓立があるお点前では、蓋置に柄杓を置きません。
最後も蓋置に引かず、水を釜に入れた後そのまま杓立にしまいます。
1.取り柄杓をして、水を釜に入れたら、左手で節を持ち、右手を下げて縦にします。
2.右手で左手のすぐ上を持ち、左手を草に付きます。
3.蓋置の右横を通って、杓立の右真横まで真っすぐに進めます。
4.真っすぐ上げて杓立に入れます。
差し通し柄杓の扱い方のまとめ
- 左手を草についたまま取る
- 杓立の右真横から出し入れする
- 節より上を持たない
- 蓋置の右横をまっすぐ移動する
- 体の正面で扱う
杓立から適当に出したり、斜めに引いてきたりはしません。いったん杓立の真横に下ろしてから、真っすぐ引いてくることに気をつけて扱いましょう。
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