長緒は一般的な仕覆よりも緒(紐)の長い仕覆のこと。
濃茶を入れる茶入れの中でも平たい形をした大海(内海とも書く。どちらも読み方は「たいかい」)を入れる仕覆です。
紐が長い分、少し扱い方が違ってきますので、詳しく見ていきますね。
長緒の結び方
一般的な仕覆の紐の「3」までは同じように結び、そこから蝶々結びをします。
長緒のほどき方
では、解いていきましょう。
1.茶入れを膝前に取り、1番手前の輪に人差し指をかけ、手前に引きます。
2.右手の輪を人差し指を上にして持ち、膝に平行にしながら引いていき(紐がクロスしているはず)、引ききったところで親指が上になるように、手首を返します。(クロスが解ける)
3.引ききったら、そのまま右手で紐を握りこみ、茶入れの向きを横にします。
4.右手で仕覆の際を持って、左手で紐をゆっくりと左に2cmほど引きます。
5. 向こう側、手前の順に真ん中から左右均等に広げ、紐をゆるめます。
6.紐を上から下に向けてかけ、すぐに紐ごと茶入れを持って左手の平に縦にして乗せます。
7.紐の先端を小指にかけ(薬指方向から)、茶入れと仕覆の間に、右側→左側の順で右手を入れます。
8.右手で上から茶入れを持ち、左手で仕覆を下に引き抜き、茶入れを膝前に置きます。
9.左小指にかけていた紐を右手で取り、握りこみます。
10.仕覆の右端を右手、左手の順に持ち、右手でスッと紐をしごきます。
11.左手近くに右手を戻し、5~6㎝くらいのところで輪を作り、それを繰り返して2重の輪を作ります。
12.紐の先端を、作った輪の手前から向こう側に通します。
13.通した先端を左手の人差し指でしっかり抑えます。
14.輪の下部分(紐が重なっている部分)を右手で持ち、ねじります。
15.輪の部分を仕覆の中に入れ込みます。
16.紐の先端部分だけが出るようにすれば完成です。
長緒のお点前の流れ
お点前の流れとしては、炉の場合も風炉の場合も、仕覆を解くタイミングと同じです。
濃茶点前で、仕覆を解くのと同じように、長緒を解けばOKです。
また、長緒に入っている茶入れ(大海・内海)は平たい形をしていますので、扱いは平棗と同じです。
清めるとき、お茶を入れるときは、まず左手で上から持ち、右手で横を持ってから左手を下に回してくださいね。
長緒の扱い方のコツ
- ゆっくり丁寧に扱う
- 輪の大きさに気を付ける
- 最後はぐっとねじる
長い紐です。
慣れないうちは焦ってしまいがちですが、1つ1つを丁寧にすれば大丈夫。
同じ大きさの輪を2つ作り、しっかりねじれば簡単にほどけることはありません。
特に輪を作るときの大きさが大切ですので、最後少しだけ紐が残るように、調整してくださいね。
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