ミッチとしずばぁばのお茶談義

ミッチとしずばぁばのお茶談義

初心者向け茶道ブログ(裏千家茶道)です。

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中置の薄茶点前/10月限定のお点前の流れ(裏千家茶道)

裏千家茶道中置の薄茶点前

 

ミッチ
「中置(なかおき)」って10月限定のお点前だよね?1か月しかやらないから、なかなか覚えられないよー!泣
 

 

風炉を畳中央に置いて行うお点前ね。10月だけの特別なお点前だけど、置く場所が少し違うだけなのよ。では、今回は『中置の薄茶点前(運びの平点前)』をお稽古していきましょう。
 
しずばぁば

 

 

『中置点前』というのは、一般的には畳の左側に置いていた風炉を、畳中央に置いて行う、10月限定のお点前です。

 

水指の位置や、柄杓を引く位置が少し変わりますが、お点前自体の流れは一般的な風炉点前と同じなので、道具を置く位置を確認していきましょう。

 

 

 

中置点前とは?風炉点前との違い

 

ミッチ
そもそも「中置点前」ってなんでやるの?
 

 

中置(なかおき)は、風炉風炉釜を畳中央に置いて行うお点前です。

 

夏の間はお客さまから遠ざけていた火(風炉)を、肌寒くなってきたから少し近づけているのよ。炉ほど近くはないけれど、秋も深まった10月、炉の前に1か月だけするの。
 
しずばぁば

 

一般的な風炉点前と違う点はこの6つ。

 

  • 風炉の位置
  • 水指の位置
  • 水指の形
  • 蓋置の位置
  • 柄杓を引く位置
  • 水指の開け方

 

道具の位置が違うものがあるくらいで、お点前の手順や作法は一般的な風炉の平点前と変わりません。

 

運びの平点前で行いますので、お点前の流れや所作については『薄茶の運びの平点前(風炉)』で確認してくださいね。
 
しずばぁば

 

裏千家茶道】中置の薄茶点前で必要なお道具

 

  • 風炉
  • 風炉
  • 細水指
  • 棗(薄器)
  • 茶碗(絵がついていてもOK)
  • 茶杓
  • 茶筅
  • 茶巾
  • 柄杓(風炉用)
  • 蓋置(竹・風炉用)
  • 建水
  • お菓子(主菓子でも干菓子でもOK)

 

 

畳中央に風炉を置き、水指の位置は左側に変わります。風炉が畳中央にあることで、水指を置く場所が狭くなっていますので、置く場所を取らない細水指を使うのが大きな違いです。

 

 

細水指 

 

 

裏千家茶道】中置の薄茶点前の水屋仕事

 

まずはお点前に入る前の水屋仕事(下準備)です。

 

1.風炉を手前から16目(24センチ)開けて置き、釜の蓋の向こう側を切っておく

 

2.茶碗に、たたんだ茶巾、茶筅茶杓を仕組む

 

3.水指に水を8分目ほど入れる

 

4.建水に竹の蓋置(風炉用)と柄杓(風炉用)を仕組む

 

5.お菓子を出す

 

6.戻ってふすまを閉める

 

 

 

裏千家茶道】中置の薄茶点前の順番

 

では、やっていきましょう。中置点前もお道具の扱いや作法は同じです。割り稽古を思い出して、1つ1つの所作を丁寧にしてくださいね。 
しずばぁば

 

 

1.水指を右側に置いて茶道口に座り、ふすまを開けて、お辞儀(真)をします。

 

 

2.水指を持って右膝から立ち、右足から入り、点前畳に入ったら、右足→左足→右足を斜め45度→左足を揃えて座り、風炉の左横に正面を自分の方へ向けて置きます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

ミッチ
風炉に半分くらいかかるように置いてね。
 

 

 

3.左膝から立ち、右回りで水屋に下がります。

 

4.右手に棗、左手にすべて仕組んだ茶碗を持ち、右足から入ります。

 

5.本来なら水指を置く位置の前に座り、棗と茶碗を同時に置きます。(置き合わせ)

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

 

中置点前も風炉のお点前の1種です。なので、棗と茶碗は定座(本来なら水指がある場所の前)に置くんですよ。
 
しずばぁば

 

 

6.左膝から立って、右回りで水屋に下がります。

 

7.蓋置、柄杓を仕組んだ建水を左手で持って右足から入り、畳の真ん中を歩いて風炉正面に座り、左手をまっすぐおろして建水を置きます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

ミッチ
建水はいつもの位置で大丈夫!
 

 

8.左手で柄杓の節の下を持ち、右手で切り止めに添えて持ち直し、構えます(鏡柄杓)

 

9.柄杓を構えたまま、右手で蓋置を取り、柄杓の内側を通って、いったん正面を確かめてから水指の前に正面を建水の方へ向けて置きます。

 

10.柄杓を右手で上から持ち直し、合を蓋置に軽く音をさせて引き置き、柄杓の柄が膝中央になるようにして、10センチくらいの高さからポトンと落とします。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

ミッチ
いつもの風炉点前なら左膝頭に柄杓の柄が来るよね?ここが中置点前の違うところ!
 

 

11.左手で建水を膝のラインまで上げ、座る位置や着物が乱れていたら直し、「1.2.3」と数えるようにして呼吸を整えます。

 

12.茶碗を右手前、左真横、右真横と3手で扱い、膝正面の少し奥に置きます。

13.棗を右手で上から取り、膝と茶碗の間に置きます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

ここからは一般的な風炉の平点前と同じです。
 
しずばぁば

 

ocha-dangi.hatenablog.com

 

14.左手で腰の帛紗を取り、草にさばいて棗を清め、棗を最初に茶碗があったところに置きます。

 

15.帛紗をさばきなおして、茶杓を清め、棗の上に開先を上にして置きます。

 

16.右手で茶筅を取り、棗の右横に置きます。

 

17.右手で茶碗を少し前(点てやすい位置)に置きます。

 

18.帛紗を左手の人差し指と中指で挟み、右手で柄杓を取って構え(鏡柄杓)、挟んだ帛紗を右手で取って、釜の蓋を開けます。

 

19.釜の蓋を蓋置の上に置き、帛紗を建水の後ろに置きます。

 

20.茶碗の中にある茶巾を取り出し、釜の蓋の上に手なりに置きます。

 

21.右手に柄杓を持ち替え、湯を茶碗に入れ、釜の上に置き柄杓で真っ直ぐ自分に向けて置きます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

 

ミッチ
風炉が真正面にあるから、柄杓の柄が邪魔だよね~
 

 

なるべく邪魔にならないように、いつもの風炉点前よりも風炉を少し奥に置いているんですよ。
 
しずばぁば

 

22.茶筅通し(2度上げ3度打ち)をし、茶筅をもとの位置に戻します。

 

23.右手で茶碗を取り、左手に持ち替えて湯を捨て、右手で茶巾を取って茶碗を清めます。

 

ミッチ
茶筅通しのやり方」「茶碗の清め方」は覚えてるかな?
 

 

24.茶碗を膝正面に置き、茶巾を釜の蓋の上に戻します。

 

25.右手で茶杓を取り、お客にお菓子をすすめます。

 

26.左手で棗を横から取り、右手で蓋を取って茶碗の右斜め前に置きます。

 

27.茶を2杓すくい入れ、茶碗の縁で軽く茶杓を打ち、棗の蓋をして、元の位置に戻し、茶杓を上に乗せます。

 

28.右手で水指の蓋(つまみ)を取り、蓋を縦にしながら(つまみが右に来るように)左手で11時の位置を持って、水指の左側に立てかけます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

いつもは右手→左手→右手の三手で開けますが、中置点前は右手→左手の二手です。
 
しずばぁば

 

29.下から柄杓を取り、お湯を茶碗に入れて、残りの湯を釜に返し、切り柄杓をして預けます。

 

30.茶筅を取り、茶を点てます。

 

31.最後は茶筅通しと同様に、「の」の字を書いて上げ、元の位置に戻します。

 

32.茶碗を右手で取り、左手の平に乗せて2度回し、正面が向こう側になるようにして出します。

 

ミッチ
お茶を出す位置、返す位置は『【裏千家茶道】盆略点前』で詳しい写真を載せてるから、見てね。
 

 

33.正客が一口飲むと、帛紗を右手で取り、左手に打ち返して腰につけます。

 

34.茶碗が戻ると、右手で取り、左手で扱ってから膝前正面に置きます。

 

35.柄杓を取って、湯を茶碗に入れ、置き柄杓で釜に預けます。

 

36.右手で茶碗を取り、左手で建水に湯を捨てます。

 

37.正客から「おしまいください」の挨拶があれば、これを受け、右手で茶碗を正面に置いてから、「おしまいにいたします」と挨拶します。

 

38.右手で柄杓を上から取って、水を茶碗に入れ、引き柄杓で釜に預けます。

 

39.おしまいの茶筅通し(1度上げ2度打ち)をし、茶筅を元の位置に戻します。

 

40.右手で茶碗を取り、左に持ち替えて茶碗の水を捨て、右手で茶巾を茶碗に入れて、正面に置きます。

 

41.茶筅を茶碗に入れ、右手で茶杓を取って、建水を引きます。

 

42.帛紗を左手で取り、右手の茶杓を握りこんだまま草にさばいて、茶杓を清め、茶碗に開先を下にふせて置きます。

 

43.帛紗を建水の上で2度はたき、腰につけます。

 

44.柄杓を上から取り、釜に水を1杓さし、柄杓を左手に持ち替えて、右手で釜の蓋を閉めます。

 

45.柄杓を蓋置きの上に静かに置き、水指の蓋を、左手、右手の二手で閉めます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

ミッチ
薄茶の棚点前』でやった中仕舞いはしないよ!
 

 

46.正客から棗、茶杓の拝見所望があれば、柄杓を右手で持ち上げるようにして取り、左手に持ち替えて、建水にふせて置きます。

 

47.蓋置を右手で取り、左手で横から持って建水の後ろに置きます。

 

48.茶碗を右手前、左横、右横と持って勝手付に置きます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

ミッチ
茶碗と建水、蓋置が真っすぐになるように置いてね。
 

 

49.棗を右手で上から取り、左手に乗せて客付に回ります。

 

50.棗を膝前に置き、帛紗を草にさばいて棗を清め、帛紗を右手に握りこんで蓋を開け、蓋裏を見てから正面に置きます。

 

51.開けた棗の口を、向こう手前と「こ」の字に清め、再び帛紗を握りこんで蓋を閉めます。

 

52.帛紗を膝前に置き、棗を右回りに2回回して正面を向け、右手で上から持って出します。

 

53.帛紗を腰につけ、点前座に戻り、右手で茶杓を取って左に持ち替え、客付向いて右手で棗の右横に出します。

 

ミッチ
この時の清め方や出し方は『拝見に出すときの棗の清め方と茶杓の出し方』『風炉のお道具の拝見の出し方』に写真付きで詳しく載せてるので、参考にしてね。
 

 

54.点前座に戻り、左手で柄杓を取り、横になるように右手で持ち、左手で蓋置を取って右手の親指、人差し指、中指に持たせます。

 

55.ひと膝勝手付に向き、左手で建水を持って左膝から立ち、建水回りで水屋に下がります。

 

この時だけ建水回りで下がりますよ。下がり方については『水屋への下がり方』をご覧くださいね。 
しずばぁば

 

56.再び入って座り、右手で茶碗を持ち、左手に乗せて右手を添え、右回りで水屋に下がります。

 

57.再び入って、水指正面に座り、水指を持って水屋に下がります。

 

58.茶道口に座り、客の拝見が終わり、道具が戻ったのを確認して、右膝から立って入り、道具正面に座ります。

 

59.お道具についての問答が終わると、右手で棗を上から持って左手のひらに乗せ、右手で茶杓を取って茶道口に下がります。

 

 

ミッチ
茶杓の銘は季節に合わせて言うといいよ!『裏千家茶道で使える茶杓の銘 月別一覧』で確認してね。
 

 

60.茶道口に座り、棗を体の近く、その右横に茶杓を置き、主客総礼をしてふすまを閉めます。

 

裏千家茶道/中置の薄茶点前(平点前)

 

流れは薄茶の平点前と同じでしたね。
 
しずばぁば

 

裏千家茶道】中置の薄茶点前のまとめ

 

『中置点前』は10月限定のお点前なので、お稽古する期間も短く、なかなか覚えられない・・・と不安になるかもしれません。

 

ですが、水指の位置や開け方、柄杓の柄の向きなどが違うだけ。お点前自体の流れや、お道具の扱い、作法などはいつもと同じです。

 

 

ミッチ
基本の平点前や割稽古をしっかりしていたら、怖くないね!
 

 

とにかく基本を大切に。中置点前の前に、場所さえ確認しておけば大丈夫ですよ。
 
しずばぁば

 

濃茶点前はこちら↓

ocha-dangi.hatenablog.com

 

棚点前はこちら↓

 

ocha-dangi.hatenablog.com

 

 

 

 

お客の作法も一緒に覚えよう!

 

 

 

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